ラジオ番組は新譜をどこから入手しているの?
ラジオ番組と音楽は切っても切れない関係。
ふだん出演しない大物アーティストも、新譜がリリースされるタイミングでは、テレビやラジオに登場。
番組では発売前の新譜を流して宣伝します。
ではディレクターはサンプルCDをそのままもらえるの?
ラジオディレクターは日本一、アーティストの新譜がもらえる職業。
この記事を書いた人
りーまん
・中卒でラジオ制作会社に入社して10年勤務
・ワイド番組、スポーツ中継、ANNGなど担当
・現在はフリーで音声コンテンツプロデューサー、ディレクター
りーまんのプロフィール⇒運営者情報
X(旧Twitter)⇒りーまん@ただの中卒
この記事では「ラジオディレクターがレコード会社からどうやって新譜をもらっているのか?」について解説します。
ラジオディレクターは新譜をもらったらどんなタイミングで流すの?
ゲスト出演時にプロモーションに協力
ふだんお世話になっているレコード会社からお願いされてプロモーションに協力。
何の脈絡もなく流したりはしませんが、新譜を出す時は必ずアーティストがプロモーションで稼働しています。
番組ゲストとして呼ばれたときに、出囃子はヒット曲、お別れの時はアルバムの中から押し曲を1曲流してあげるなど。
また、打ち合わせの中で詳細を詰めることができれば、放送中にアルバムの中から何曲かをBGMとしても使用します。
放送局が独自にイチオシ曲に選定
放送局独自で「この時間帯はこの曲をかけて下さい」といったお願い曲も存在します。
これはレコード会社と局との付き合いの中から生まれる取り決め。
また、あらゆる番組に呼び掛けて、リリースの告知文を読みながら流す場合もあります。
ディレクターだったら誰でも新譜をもらえるの?
音楽番組担当ディレクターは圧倒的に新譜がもらえます
放送局によっては、最新曲をヒットチャート形式で紹介しているラジオ番組ありますよね。
そういった番組のディレクターは顔を覚えられれば覚えられるほど、新譜のサンプルCDを頂けます。
もちろんDVDが付属されているCDやライブDVDも。
付き合いが長ければレコード会社の担当が、ディレクターの席やロッカーに、新譜を入れてきます。
ディレクターからレコード会社にお願いをする場合
どうしても番組で使用したい音源で、放送局にも見当たらない場合は、直接連絡して頂きます。
ひと昔前はバイク便ですぐに送ってもらうなんてケースもありました。
現在では緊急の場合は、全てデータで送って頂きます。
断るレコード会社の担当の方ははいません。
ラジオディレクターはCDを買わない?
ラジオディレクターの自宅はCDだらけ
ディレクターの自宅は頂いたサンプルCDで、部屋が埋め尽くされている方が多いです。
職業柄、家でもCDを聴きながら選曲をすることが多いので、すぐに探すことができるのも楽。
ダウンロードして保存もしますが、容量も限られているので、古い順に廃棄する場合もあります。
※サンプルCDの転売は法律で禁止されているのでご注意下さい
ディレクターがCDを買う時はBGM
ディレクターがCDを買う時は、映画のサントラやBGMが欲しいとき。
タワーレコードやHMVなどに行って、あらゆる国のBGMも検聴して購入。
また、AmazonMusicでもBGMを探します。
ジャンルも幅広いので、非常に助かっているサブスクです。
まとめ:新譜をもらっても、ラジオからはヒット曲が生まれにくい時代
ラジオから新譜が人気になって、ヒットチャートに上がるという時代がありました。
現在ではユーザーがコンテンツを選べる時代になっています。
残念ながらラジオから人気に火がついた曲は減少。
しかし、局に問い合わせの電話がリスナーからかかってくる場合もあります。
「あの曲のタイトルを教えてほしい」
2020年は無名のシンガーソングライターの、瑛人による楽曲「香水」がヒットチャートを席巻。
Apple MusicやLINE MUSICなど各種音楽ストリーミングサービスで再生回数を伸ばしてきました。
その後、ラジオが後追いして流しまくった。
今後もヒット曲が生まれるのは「ラジオ」ではなく「ストリーミングサービス」からになるでしょう。