ラジオ番組を聴いていると「チーフディレクター」という言葉を耳にしたことがあると思います。
「そもそもディレクター」との違いとは?」
「少数精鋭のラジオ番組でチーフディレクターが必要なの?」
こう思う方がいると思います。
結論「チーフディレクター」とは「ディレクターの長」。
ワイド番組や規模が大きい番組以外に、チーフディレクターは存在しません。
この記事を書いた人
りーまん
・中卒でラジオ制作会社に入社して10年勤務
・ワイド番組、スポーツ中継、ANNGなど担当
・現在はフリーで音声コンテンツプロデューサー、ディレクター
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この記事では「ラジオ番組でのチーフディレクターの仕事と役割」について解説しています。
ラジオ番組になぜチーフディレクターが存在するのか?
チーフディレクターとは
- ①ワイド番組ではチーフディレクターが必要
- ②チーフディレクターもキューをふる
①ワイド番組ではチーフディレクターが必要
月~金のワイド番組で2時間~3時間の番組を、毎日同じディレクターが担当するのは大変。
そのため、ワイド番組ではディレクターを統括する、チーフディレクターが必要になってきます。
②チーフディレクターもキューをふる
チーフディレクターはディレクター管理をするとともに、自身もキューをふります。
生放送のワイド番組では、週の頭の月曜日にキューをふるのが、主にチーフディレクター。
⇒『ラジオ番組の生放送はどのように進行されていくのか?』を解説 - ラジオファイル
月曜日の流れを受けて、その後のディレクターは火曜日、水曜日と流れをくみ取って進行。
曜日ごとにディレクターの演出方法は違いますが、番組自体の大枠の構想は、チーフディレクターが決めます。
チーフディレクターの具体的な仕事内容
チーフディレクターの仕事
- ①番組に関わるすべての企画を吸い上げ
- ②プロデューサーとのやりとりはチーフディレクターが一任
- ③時には損な役回りがある
①番組に関わるすべての企画を吸い上げ
チーフディレクターが番組全ての企画を考えるわけではありません。
週に1回、曜日を担当するディレクターと作家を集めて会議を行います。
スペシャルウィークの企画など、会議で挙がった企画案をまとめ、プロデューサーへと提出します。
⇒ラジオのスペシャルウィークってどういう意味?効果はあるの? - ラジオファイル
②プロデューサーとのやりとりはチーフディレクターが一任
プロデューサーとの番組に関するやりとりは、チーフディレクターが窓口となって行います。
⇒プロデューサーとディレクターと放送作家の違いと役割 - ラジオファイル
スポンサー要請の企画やパブリシティなどの営業案件は、チーフディレクターに落としこまれ、各ディレクターがキューシートに反映させます。
⇒ラジオ番組のキューシート(進行表)の書き方と専門用語を解説 - ラジオファイル
③時には損な役回りがある
番組の演出上でのダメ出しはチーフディレクターへと矛先が向かうので、損な役回りかもしれません。
プロデューサーが上司だとすれば、番組スタッフのチーフディレクターは「中間管理職」。
また、各番組のチーフディレクターだけの番組会議も存在するので、会議は必然的に多くなります。
番組の演出一辺倒ではなく、それ以外の収益化のアイデアも求められるようになってきます。
チーフディレクターの多数は制作会社の社員
チーフディレクターの会社は?
- ①局の社員はほとんどがプロデューサー
- ②放送局社員がディレクターをつとめる場合は、系列の制作会社へと出向
①局の社員はほとんどがプロデューサー
最近では局の社員はほとんどがプロデューサー。
制作部がなくなり、キューをふる社員は少なくなっています。
そのためチーフディレクターは制作会社の社員。
ラジオディレクターを目指して放送局へ入社できたとしても、ディレクターになれる確率はものすごく低いです。
ラジオの現場の仕事に携わりたい方は、制作会社へと入社しましょう。
下記記事にくわしく書いてありますので、お読みください。
⇒制作会社のラジオディレクターになる3つの方法。資格は?学歴は?求人は? - ラジオファイル
②放送局社員がディレクターをつとめる場合は、系列の制作会社へと出向
放送局の社員が番組を担当する場合はプロデューサー。
しかし系列の制作会社へと、ディレクターを出向させる場合があります。
局の社員はずっとディレクターでいることはできません。
会社員なので必ず異動があります。
これはテレビ業界も同じだと思いますが、今や制作力があるのは局の社員ではありません。
ディレクター職を務める制作会社の社員です。
まとめ:ラジオのチーフディレクターは、キャリアがあれば声がかかる
改めてこの記事のまとめです。
チーフディレクターとは
- ①ワイド番組ではチーフディレクターが必要
- ②チーフディレクターもキューをふる
チーフディレクターの仕事
- ①番組に関わるすべての企画を吸い上げ
- ②プロデューサーとのやりとりはチーフディレクターが一任
- ③時には損な役回りがある
チーフディレクターの会社は?
- ①局の社員はほとんどがプロデューサー
- ②放送局社員がディレクターをつとめる場合は、系列の制作会社へと出向
ラジオディレクターを目指している方は、制作会社に入社をしてラジオ制作の経験を積んでいきましょう。
ラジオ番組におけるチーフディレクターは「ディレクターの長」。
チーフディレクターは主に制作経験があり、キャリアが長い中堅社員がチーフディレクターを任されます。
ラジオディレクターになる方法