ラジオ番組にはプロデューサー、ディレクター、放送作家がいます。
プロデューサーの仕事
- 番組立案や金額交渉
- 放送中の役割
- プロデューサーの普段の仕事
ディレクターの仕事
- 番組の制作
- ディレクターの普段の仕事
- アシスタントディレクター(AD)の仕事は?
放送作家の仕事
- 番組台本の作成
- 放送作家の普段の仕事
この記事を書いた人
りーまん
・中卒でラジオ制作会社に入社して10年勤務
・ワイド番組、スポーツ中継、ANNGなど担当
・現在はフリーで音声コンテンツプロデューサー、ディレクター
りーまんのプロフィール⇒運営者情報
X(旧Twitter)⇒りーまん@ただの中卒
この記事では「ラジオ番組でのプロデューサー、ディレクター、放送作家の違いと役割」について解説。
それぞれ明確な違いと役割があります。
ラジオ番組でのプロデューサーの仕事
プロデューサーの仕事
- 番組立案や金額交渉
- 放送中の役割
- プロデューサーの普段の仕事
番組立案や金額交渉
ラジオ番組のプロデューサーは放送局の社員がほとんどです。
番組立案の段階からパーソナリティのキャスティング、概要をマネジメント事務所に説明するのもプロデューサーの役割。
番組方針などを現場スタッフに伝えるのもプロデューサーの役割です。
また、番組立ち上げに伴うスタッフのキャスティングも行います。
選ばれたパーソナリティが、過去に仕事をしたことがあるディレクターや作家なら、仕事をお願いされるケースも。
マネジメント事務所からディレクターや作家を指名でお願いされる場合もあります。
放送中の役割
プロデューサーは基本的に現場での制作には関わりません。
番組立ち上げ当初は現場に来ますが、現場に任せる!という考えのプロデューサーも中にはいます。
番組前開始前などは、パーソナリティやマネジメント事務所のスタッフなどに顔見せの挨拶。
放送前にはディレクターともろもろの確認を。
また事務所マネージャーとコミュニケーションをとるなど、現場が円滑に進むよう、放送中は見学している場合が多いです。
プロデューサーの普段の仕事
番組内でのスポンサー案件の調整や、各部署との調整をするのもプロデューサーの役割。
他番組のプロデューサーも兼務していることが多いので、放送以外のイベントなども進めます。
パーソナリティーやマネジメント事務所に大事な話をするときは、まずプロデューサーから。
世間のイメージで「ザギン(銀座)でシースー(寿司)でも食べない?」というプロデューサーは、絶滅危惧種だと覚えておいて下さい。
ラジオ番組でのディレクターの仕事
ディレクターの仕事
- 番組の制作
- ディレクターの普段の仕事
- アシスタントディレクター(AD)の仕事は?
番組の制作
番組の演出を一手に引き受けているのがディレクター。
最近では局の社員がディレクター業務を行うことが少なくなってきました。
ラジオ放送に関していえば、ほとんどのディレクターが制作会社かフリー。
生放送の場合ではキューシートと言われるタイムテーブルを作成します。
くわしくは下記記事をご覧ください。
⇒ラジオ番組のキューシート(進行表)の書き方と専門用語を解説 - ラジオファイル (conohawing.com)
番組の構成や選曲、放送中のアクシデントや時間キープ。
気が抜けないことも多く、放送中に業務の指示を出すのがディレクターです。
⇒ラジオディレクターの仕事が向いている人・持っていた方が良いスキル - ラジオファイル (conohawing.com)
収録番組では、収録後の編集やパッケージ化もディレクターの責任の元、行われます。
出来上がった番組を検聴して、不適切な表現がないか?OAとして放送できるものなのか?
ディレクターの裁量ですべてが決まります。
ディレクターの普段の仕事
プロデューサーと同じく、多くの番組を抱えているディレクターが多いです。
そのため、生放送・収録・編集・納品やゲストのブッキングなど、普段の業務の内容は多岐に渡ります。
制作費の予算が少ない番組では、ディレクターが作家も兼務して台本も作成。
GWや年末年始などの特番の企画書の作成などもあり、ディレクターと企画書は切っても切れない関係です。
アシスタントディレクター(AD)の仕事は?
ディレクターとともに番組を制作するのがADの役割。
見習いのADは、ディレクターの後ろで教えられながら業務を行います。
放送前は番組で流すCDの準備、必要なキューシートや台本のコピーなど、ディレクターからの指示で動きます。
生放送中ではディレクターとともに時間キープや交通情報、電話出演ゲストへの連絡、放送で使用する音素材の送出など。
一通りの仕事や流れを覚えたら、ある日ディレクターとしてデビューする日がやってきます。
⇒ラジオ制作会社AD(アシスタントディレクター)の仕事内容と給料はいくら? - ラジオファイル (conohawing.com)
ラジオ番組での放送作家の仕事
放送作家の仕事
- 番組台本の作成
- 放送作家の普段の仕事
番組台本の作成
放送作家の仕事はディレクターと構成を打ち合わせながら、台本を作成します。
よく番組で出演者以外の笑い声が聴こえてくることがありませんか?
あの声はブース内にいる放送作家です。
個人事業主として仕事をしている作家がほとんどなので、会社員の作家はほぼ皆無。
もともとラジオ好きでハガキ職人として番組へ投稿していた方も多くいます。
基本、プロデューサーやディレクターに仕事をふられない限りは仕事が入ってきません。
全体のタイムテーブルを作成するのがディレクター。
コーナーごとのゾーンを文章化していくのが、作家の仕事です。
放送作家の普段の仕事
番組会議でのネタ出しや企画立案。
ディレクターと打ち合わせながら、キューシート(進行表)を元に台本を作成。
生放送ではメイン作家がブースの中に入り、サブ作家がパソコンからメールをプリントアウトをしてリライトを行っています。
ブースの中ではパーソナリティに読ませるメールなどを選別。
また、放送中に番組プレゼントの当選者を発表するため、当選者も選んでいます。
下記、当選率がアップする参考にしてみて下さい。
⇒番組プレゼントに応募して、当選率がアップするメールの書き方とは? - ラジオファイル (conohawing.com)
作家はパーソナリティからの信頼が厚くなれば、他局の番組の作家も依頼されたりすることがあります。
長年仕事をしてくほど、自然に仕事の幅が広がり、抱えきれないほど仕事量が増えていきます。
まとめ:ラジオ番組は一つのチーム。少数精鋭なのが最大の武器
改めて「ラジオ番組でのプロデューサー、ディレクター、放送作家の違いと役割」のまとめです。
プロデューサーの仕事
- 番組立案や金額交渉
- 放送中の役割
- プロデューサーの普段の仕事
ディレクターの仕事
- 番組の制作
- ディレクターの普段の仕事
- アシスタントディレクター(AD)の仕事は?
放送作家の仕事
- 番組台本の作成
- 放送作家の普段の仕事
ラジオ番組のスタッフは少数精鋭で番組を制作するので、それぞれの役割は明確。
テレビと違って大規模な予算があるわけでもありません。
少人数だからこそ、パーソナリティとの付き合いや信頼も厚くなります。
新型コロナウイルス感染拡大の影響から、自宅にいる時間が増えた方も多く、改めてラジオを聴く方が増加しています。
首都圏民放ラジオ局5社全体の週別の平均聴取人数(1分当たりのラジオ聴取人数の推計値)をみると、2月3日の週から3月23日の週までは80万人前後で緩やかに増加した。3月30日の週以降になるとさらに増えて、4月20日の週は約90万人となった。ゴールデンウイークの週は平均聴取人数が小幅に減少したが、5月11日の週、18日の週、25日の週は86万人以上の規模を維持した。(引用元:日本経済新聞)
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